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相続税に関するお役立ちトピックス

 

【令和2年度税制改正】贈与税についての更正、決定等の期間制限の特則の改正

  

【1】改正前の制度の概要

(1)税務署長は、贈与税について、国税通則法の規定にかかわらず、次のイからロまでに掲げる更正若しくは決定(以下「更正決定」という。)又は賦課決定を次のイからロに定める期限又は日から六年を経過する日まですることができる。
イ.贈与税についての更正決定・・・その更正決定に係る贈与税の申告書の提出期限
ロ.上記イに掲げる更正決定に伴い国税通則法(修正申告)に規定する課税標準等又は税額等に異動を生ずべき贈与税に係る更正決定・・・その更正決定に係る贈与税の申告書の提出期限
ハ.上記イ又はロの更正決定若しくは期限後申告書若しくは修正申告書の提出又はこれらの更正決定若しくは提出に伴い異動を生ずべき贈与税に係る更正決定若しくは期限後申告書若しくは修正申告書の提出に伴いこれらの贈与税に係る国税通則法第六十九条(加算税の税目)に規定する加算税についてする賦課決定・・・その納税義務の成立の日


(2)上記(1)により更正をすることができないこととなる日前六月以内にされた国税通則法第二十三条第一項(更正の請求)の規定による更正の請求に係る更正又は当該更正に伴い贈与税に係る加算税についてする賦課決定は、上記(1)にかかわらず、当該更正の請求があつた日から六月を経過する日まですることができる。

 

(3)偽りその他不正の行為によりその全部又は一部の税額を免れ、若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた贈与税(その贈与税に係る加算税を含む。)についての更正決定若しくは賦課決定又は偽りその他不正の行為により国税通則法第二条第九号(定義)に規定する課税期間において生じた同条第六号ハに規定する純損失等の金額が過大にあるものとする同号に規定する納税申告書を提出していた場合における当該納税申告書に記載された当該純損失等の金額(当該金額に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額)についての更正は、上記(1)及び(2)の規定にかかわらず、次のイ及びロに定める期限又は日から七年を経過する日まで、することができる。
イ.贈与税に係る更正決定・・・その更正決定に係る贈与税の申告書の提出期限
ロ.贈与税に係る加算税についてする賦課決定・・・その納税義務の成立の日
(相法36条1〜3項)

 

【2】改正の内容

これまでは、期限後申告書が上記【1】(1)の賦課決定の期限の到来間際に提出された場合には、加算税の賦課要件を満たしているにもかかわらず、その期限の到来までに賦課決定通知書の送達が困難であり、結果として加算税を課税することができない事例が生じており、適正課税の確保が課題とされていた。
今回の改正においては、こうした課題に対応し、適切な加算税の賦課を行う観点から、加算税の賦課決定期限について整備が行われた(国税通則法においても同様の改正が行われている。)。

具体的には、上記【1】(1)により賦課決定をすることができなくなる日前3月以内にされた贈与税の申告書の提出に伴い贈与税に係る無申告加算税についてする賦課決定は、上記【1】(1)にかかわらず、その申告書の提出があった日から3月を経過する日まですることができるようになった(相法 36(3))。

 

【3】適用関係

上記の改正は、令和2年4月1日以後に無申告加算税の納税義務の成立の日が到来する贈与税について適用される(改正法附則41)。

 

【参照】財務省HP

   

 (2020年4月記載)

 

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